2018年3月27日火曜日

平成30年3月のあれこれ

 12ヶ月点検が完了したS・トリプルを受け取った後、フラフラと寄り道。

例の店にて寄り道喫茶

狐菴https://www.instagram.com/kiss.a.co/ 月火休

 日もとっぷり暮れた頃に来店です。明るいうちは盛況だったようで、和菓子は売切れでした。とは言え、ココで一番の売りは店主その人だと思います。

 本日の話題、その1。にゃらまち。今から?マジで?この方、ホント顔が広いです。
 その2。店主のブッとんだ洋菓子武勇伝。パティスリーエスで10個以上ケーキ食べた人ってアンタか。東京でもようやらはりましたなぁ。
 その3。フランスの有名パティシェールに招かれた経緯と滞在記。ここまできたら、この人スゲーわと尊敬です。

 招き猫最中、抹茶、カフェオレ、¥1,000。この金額は間違いだと思われますので、差額は次回お支払いします。何を注文したかお互い忘れてました、ポイントカードもね。まぁ、おおらかなトコです。



 別の日。ナカガワ小麦店で、いつも通りパンコンプレとクロワッサン、シナモンロールを買いに行った折に。支払いの時に見つけたショップカードに誘われて。

下鴨の豆腐屋
てづくりとうふ すがい 075-781-2419 木曜日

「手作り豆腐 菅井」さんの意味かな?前菜三種盛りの感じで。上から右回りで、すがいの朧、¥380?明確だけど派手じゃない、厚みはあるけどクドくない、凝縮された大豆の味。
 「豆腐って別に味ないやん」と思ってる人が食べたら、「こんなに美味しいもんなんや」と感動する事必至です。塩をわずかに振れば、甘みとコクが立ってきます。胡麻油を少量加えれば、華やかさが増します。いずれにしても、豆腐の地力があるから、いかようにも楽しむ事は出来ます。
 
 帰宅してから気付いたのですが、どうやらおまけらしい。揚げたてのお揚げさん。グリルで焼くと外側のパリっと感が増して香ばしい。このお揚げを葉物野菜と焚いたら、おばんざいじゃなくて割烹の一品になりそう。
 
 よもぎどうふ、¥430?そのまま食べると、大豆の旨みが押し寄せてから蓬の風味が香る波状攻撃。「これは醤油は合わないので」、黒みつが添えてあります。よって、おやつとしても提案されています。

 ちなみに、朧も蓬もいずれの豆腐も取り分けたのは1/3くらいの量です。つまり、一パック三食分ぐらいです。出た水分は捨ててから味わいましょう。この期に及んで、やっとお気に入りの豆腐屋さんが見つかりました。
 ここのお母さんもナカガワ小麦店のパンが大好きとおっしゃってました。上質な店同士って繋がっていくもんなんですね。


また、別の日。恒例のS・トリプルへの充電名目で、久々の滋賀県東部ツーリング。先ずは近江八幡に直行。

アールブリュット

ボーダレス・アート・ミュージアム NO‐MA 074-836-5018 月休

「アールブリュット 動く壁画」、一般¥300 ~3/18まで

 「動く壁画」とは、4Kカメラで撮影した作品に接近したり揺らぎを与えて、新しい鑑賞体験を提案している企画展です。これまでにない試みとしては評価出来るのですが、率直に言って2Fで展示されていた作品そのものには及ばないなぁ。

 引き合いに出されている旧石器時代の洞窟壁画は、制作は揺らめく炎の元で行われたと思います。だから制作意図を把握しようとするならば、鑑賞する時も炎は必須の条件であったハズです。すると作者の意図や制作時には含まれない揺らぎや接写には意味があるのかどうか。むしろ、作者本人に映像の加工をやってもらったほうが面白かったかもしれません。
 または、作品を風や光の移り変わりなどの自然条件のもとに置くか、1/fゆらぎで変化を与えれば良い効果があったかもしれません。

 一方、作者の制作の様子やインタビュー映像は、職人の手仕事と同様にマジマジと見入ってしまいました。例えば「炎舞」という作品は万年筆で描かれていますが、作者の運筆は神業でした。一見したところ手の痙攣か自動筆記ですが、わたくしには名人芸のようで感嘆しました。この映像はテレビで放映して欲しい。アールブリュットとは障害者の作品なのではなくて、表現衝動のより純度の高い芸術なのだと理解できます。

勝手にフルコース、その1

ドゥブルベ・ボレロ 077-581-3966 火休

 二年ぶりくらいかな、守山の奇跡へ。

 クロワッサンはプレーンとパルメザンチーズ、飲み物はドリップコーヒーを選択して、ブランチセット、平日¥700?

 プレーンはバターの風味が鮮烈で、パルメザンの方は加熱によるコクと香りが心地よくて食欲が刺激されました。
 ほぼ出来立ての上に、提供前にオーブンで温めなおしてくれるから、香ばしさとサクサク感が傑出しています。変な例えですが、触覚的に表現すれば硫酸紙が重なっているような感じ。ここまでくると軽いというより華奢なので、持ち帰りにするなら要注意です。

 イートイン推奨と言う意味で、アシェットデセールならぬ、アシェットクロワッサン。







勝手にフルコース、その2


 左上左)あまりの純白の輝き故にショウケースの中で異彩を放っていた、タルト・ビチェリン。古代ギリシア彫刻の白さを思わせるこのお菓子は、チョコ、コーヒー、生クリーム、マスカルポーネで構成されています。
 それぞれ材料はお馴染みのモノなんですけど、各々で目立った主張はありません。組み合わせの妙から発する洗練の味わい。味覚や触覚に訴えると言うより、その奥の感性に響かせる。ま、要するに、「スゲー、めっちゃ美味しいもん」食べてるってことです。

 左上右)ノワゼット・ピエモン。キャラメル風味のチョコとヘーゼルナッツ祭り?のお菓子。本来ならば果物系のお菓子を選択するべきなんでしょうけど、寒いしこーゆーコクのあるやつ食べたくなります。このお菓子についても、タルト・ビチェリンの後半部分と同じ説明が当てはまります。

 右上)目測で直径4.5cmで大き目の、オリーベ(抹茶)のマカロン。こちらも提供前にオーブンで温めなおしてくれてるから、サクフワ感が増してるかな。中身とチョコと外側の抹茶のまっとうな味が違和感ナシ。こんな組合せが可能なんやと感動です。

 「次いつ来られるか分らんし食べとくか」と言い訳、アイアシェッケ。触覚として舌で感じるモノはベイクドチーズケーキと似ていますが、受け取る印象は全く異なっています。上述のお菓子と同様、チーズ味は突出していません。むしろ、淡いくらいです。それぞれの要素の境目というか輪郭は、わたくしには判別できません。こうなると調和というより、統一体として表現されていると思えます。だからこそ唯一無二の味わい、スペシャリテなんでしょう。

 奇跡は相変わらずの奇跡。でも、そうであるための努力は想像を絶しています。感動するために来ているのだから、食べ過ぎでも仕方がない。ブランチセットとお菓子の合計、¥2,638。昼食兼デザートコースとして捉えれば、お値打ちでしょ。