2018年10月30日火曜日

平成30年10月のあれこれ、その2

お馴染みネタと新ネタと、奈良編。

勝手に別荘

 今回は、わたくしの別荘をご案内致します、えぇ、嘘ですよ。

 いつものお店で甘いもん食べまくるぞと思っていましたが、「やっぱお腹空いたな、御飯食べよ」ってことで、やって来ました。幹線道路に面していないので、ちょっとした隠れ家の雰囲気です。この場所の事は、木津川市の木色のSNSで知りました。パンを卸されてるそうです。

 カフェレストラン、食料品や文房具の雑貨店、衣料品店、ギャラリーを合わせた、いわゆる複合施設であります。昼御飯の前に、興味本位で店内をウロウロ。
 好きなモノに囲まれれて、オーナーの方はさぞかし気持ちが良いのだろうなと羨ましくなります。さらに、その気持ち良さに共鳴する人々、つまりお客さんが来てくれるということは、その美意識を共有することだと思う。それは得も言われぬ幸福なんだろうなと想像します。

 これって、仕事の本質であろうかと思われます。


眺めもよろし

field note 0742-36-7227 月休

 フィールドノートと読みます。野外調査の記録というよりは、風になびく草木の音、動物や虫の鳴き声などを想起します。よって、「草原の響き」と勝手に解釈しておきます。
 紙面の都合上、カウンターからの景色は割愛しましたが、それもある種のご馳走です。

 キッシュとスープのランチ、¥1,350。和とも洋とも言い切れぬ、大根とベーコンのスープ。大根の煮物を液体にした感じ?これはイイですね。中身がフワフワかつトロリの、サツマイモのキッシュ。リーフサラダ、キャロットラぺの胡麻クリーム和え、タマネギとパプリカのピクルス。白いクリームチーズが乗っかっているのは、お好みでパンに塗って下さいの、キノコペースト。
 見た目はさほど斬新さは無いかもしれませんが、工夫があり素材感を生かした上質な料理です。

 やっとこさ、この地域で昼御飯に訪れたくなる場所が見つかりました。意外ですが、肉のメニューもあるんです。

何故か同じ形を選択

ガトードボワ ラボ 0742-93-8016 水休

 フィールドノートからすぐ近所です。こちらは三条大路という幹線道路に面しています。しかしながら、洗練の高みを維持している、稀有なフランス菓子店です。

 左から、トゥース・キャラメル・サレ、¥540+税。チョコムースに、そこはかとなくキャラメルが漂う。真ん中には洋梨のコンポート?土台の生地は薄いながらもサクサク。歯触りの多重化が、感性を刺激する。

 ドーム・クレメ・ダンジュ、¥450+税。クリームチーズのムース、イチゴジャム。トゥース・キャラメル・サレもそうですが、華奢な口解けはさすが。秋風のような心地良い感触。少し時間が経過して、室温と馴染んだ時にはチーズの風味が立ってきます。

 ブレンドコーヒー、¥420+税。実は今日こそ、西大寺駅近くの本店で味わいたかったのですが、どうやら駐輪はできなさそうでした。「ま、いっか」ってことで、いつものこっち。

もちょっと読書

木色 077-427-9032 月・不定休

 こないだ買った、高麗青磁と李朝白磁の本をもちょっと読みたいな。お気に入りのパンを購入ついでに、再び一服です。
 ココのカウンターからの景色も安らぎ効果があります。

 こないだ読んでた日本茶の本でも取り上げられていた、月ヶ瀬健康農園の紅茶、¥432。べにふうき?べにひかりだったかも。ほんのり甘い香り(萎凋香)が、しばしのあいだ現実逃避させてくれます。

 持ち帰りで、96バゲットとライ麦パン1/2、合計¥702。単独でも素晴らしく、おかずのお供としても最高の食事パンです。

 分厚い本に疲れたから、お店の本棚からフォトエッセイ?を手に取る。ヴェルサイユ在住の著者による、バゲットを通して綴ったフランス生活。読んでいたら、パンペルデュ(フレンチトースト)を作りたくなってきた。
 それと、あ~またフランスに行きたいなぁ。当時は著者と同じく、ほぼ毎日バゲットを買っていました。だって、美味しいから、お米を食べたい気分にならなかったんです。







別の日。ご無沙汰しております、のトコ。

コース+甘いもん追加
そばcafeさらざん 075-201-3848 月火休

 ご無沙汰していた間に大きな変化がありました。悩まれた末の決断として、京北町店は閉められました。その代りに五条本店の営業日が増えたのです。
 ココは単なる飲食店ではないので、勘案すべき事が多いのです。

 名前は忘れましたが、蕎麦三昧みたいな、一通り楽しめるコース(飲み物付き)、¥2,000。

 左上から一品目は、そばチップス(orサラダ)。バリバリと際限なく食べられそうな、ある意味、危険な傑作です。飲み物は、ガレット食べるなら必ずの、シードル。蕎麦と林檎、お互いを高め合う理想的な組み合わせです。

 二品目、自家製バジルソースのガレット。たぶん、もっと具材が乗っかった食事ガレットも選択可能だったと思いますが、なにより生地に陶酔したかったのでコレ。
 麺とは全く異なる蕎麦の豊潤かつキレのある香り。蕎麦の饒舌な風味、そして具材やソースとの相互作用もある生地。身体の芯にまで響くサクサク感。感動以外の何物もありません。

 三品目、デザートとしてのミニガレット、キャラメルソース。もう一種類のソースとして、アイスクリーム付きにしてもらって、+¥100。
 それぞれのソースを表現するならば、キャラメルは剛でアイスクリームは柔です。どちらにしても合うんですが、キャラメルは濃厚でありながら、生地単体の香ばしさとは異なるそれを引き出します。アイスクリームには包み込むような優しさがあります。そこに生地が同調することで、おっとりした雰囲気を醸し出します。

 四品目、ガレット・さらざん、¥500?もちょっとゆっくりしたいので追加。ひと口食べる瞬間に撮影の事を思い出して、おもむろに元に戻す。
 見た目は素朴な焼き菓子、または郷土菓子そのものです。しかし、ひと口頬張ると未体験の味わいに、「何やこれ!」です。しっとりとした生地に確かに蕎麦の息吹を感じるのですが、その風味の漂う風情がユ~ラリユラユラ、お香を連想させます。ガレットの鮮烈さとは対極の柔和さ。でも、紛れもなく蕎麦なんです。洋菓子経験値の高い人に食べて欲しいな。きっと、唯一無二ってことに共感してくれると思うんですけど。

さて、最後は先月に予告していたバイクネタです。

WPサスペンション
モトスペースT2 075-406-1469 水休

 概算より多少抑えられましたが、費用の総額は¥365,666でした。バイク屋さんに感謝です。で、何をお願いしたかと言うと、先ずはいつもの六か月点検とオイル交換。それに加えて、タイヤ交換、フロントフォークのオーバーホール、リアサスペンション交換です。その意図は足回りを新車同様、いやそれ以上にするということです。

 タイヤ(前後とも) ブリヂストン・BATTLAX 「SPORT TOURING T31」
 
 フロントフォーク  分解・洗浄・部品交換の後、フォークオイルをWPレーシングに交換。

 リアサスペンション WP4014・SPINに交換。画像左側は、リザーバータンクと低速・高速に分かれたコンプレッションアジャスター。右側はプリロードアジャスター。「何すかそれ?」と困惑された向きには、来月ヒマがあったら解説します。でも、それって需要ある?

 元々装備されていたタイヤは、ピレリのサーキット走行も視野に入れたスポーツ系でした。ネッチョりしたグリップ感が好みでしたが、寿命が長く雨天でも安心なツーリング系タイヤに変更です。銘柄はお勧めでもあり、興味があったので。
 フロントフォークは単なる元どおりではなく品質向上です。フォークオイルの銘柄は、これは「全然違うよ」とのお勧めに従って。リアサスペンションは、最大手の金色のアレではなくて、実質本位のWPです。以前はホワイトパワーと呼ばれていたオーストリア製のサスペンションです。

 で、運転してみた感想ですが、まさに激変でした。コーナリングって程でもない単なる右折、左折からして違う。狙った場所に思い通りに曲がる事が出来ます。速度が上がれば上がる程、気持ち良さが増幅されるのに不安なく曲がる。あまりにも楽しいので、峠道やサーキットに行きたくなってきた。ということで、来月はCBR600RRに乗ってた頃に通っていた場所をご紹介します。でも、これ求めてる人いるんかな? 

2018年10月11日木曜日

平成30年10月のあれこれ

 突如として休暇を貰いました。よって、「そうだ、大阪へ行こう」です。今回はいつもの美術館以外、はじめましてなトコばかり。

お宝いろいろ

東洋陶磁美術館http://www.moco.or.jp/ 06-6223-0055 月休

「高麗青磁ーヒスイのきらめき」~11/25   割引券使用で、一般¥1,000。

 今回、珍しい事だと思われますが、東洋陶磁美術館の所蔵品は撮影自由でした。画像はSNSにも是非上げて欲しいとのことで、個人的にはブログネタが増えてうれしいです。そこで心の赴くまま、気に入った作品を掲載します。

 先ずは高麗青磁です。陰刻や陽刻、象嵌など華麗な装飾が施された作品も多数、展示されています。でも、何故か無地の作品に惹かれます。ガラスとは異質の透明感、魂が吸い込まれそうな静寂。酒飲みではありませんが、こんな(画像右の)玉壺春瓶で月を眺めながら一献楽しんでみたいものです。

 画像左下の作品名は、高足杯とされています。騎馬民族からもたらされた馬上杯が変化して、菓子皿になったそうです。こんな器でスノーボールなんかをつまんでみたい。






お宝いろいろ、その2

画像の上段の左と真ん中も、高麗青磁です。玉壺春瓶は象嵌?が精緻かつ妖しくもある。わずかに残った色が刺し色となって目を引きます。

 常設展示では、日本の器も少し。下段左は志野の筒向。隣は黄瀬戸です。ただそこに置いてある状態で既にシブイ、実に。
 しかし、料理を盛り付けると、さらなる魅力を発揮しそう。食材の色と共鳴してね。

 最後にミュージアムショップを覗いたら、教科書に相応しい本を見つけました。少しばかり立ち読みしてみたら、平易な語り口で解りやすい。
 「高麗青磁・李朝白磁へのオマージュ」(伊藤郁太郎・淡交社)、¥2,800+税。図版も豊富で目も楽し。












本日の昼御飯

旧ヤム邸 中之島洋館 06-6136-6600 日祝・第二月休

 このブログを始める前に訪れて以来、めちゃ久しぶりです。先月のカレーでスパイス魂に火が付いた?

 ミニサラダ、お口直しのヨーグルト付き、選べる混ぜカレー、¥905+税。日替わりキーマ(粗挽きマトンとポーク)と週替わり野菜カレー(豆とブロッコリー)にスープ状のヤムカレーの組み合わせです。そこにセロリのキムチが添えられています。これはつまり三種類あいがけ、又はスープカレーmeetsキーマ&ダルということになるのでしょうか。
 御飯は玄米かジャスミンライスを選択、わたくしは前者。画像のご飯の量は、いちおう普通盛りなのですが、少なく感じる人もいるかと思われます。その際は、無料の中盛りを頼みましょう。

 もう何年前の事になるのでしょうか、初めて味わった時の衝撃は忘れられません。香辛料の鮮烈な香りが火花となって、身体の末端にまで到達しました。目が覚めると言う表現では足りず、雷に打たれたかのようでした。その点では、未だ旧ヤム邸を超えるカレーには出会ったことはありません。

 一度、空堀商店街の本店にも行ってみたいものです。

本日のおやつ、その1

SoLiLIte 06-4980-8518 火・第二水休

 持ち帰りは時間的に不可能だということで、いつも素通りしていましたが、ようやく…食べる前から感無量です。

 わたくし「あっ、夏季限定か...」と呟いたら、シェフ「最後に残り一杯だけあります」とのことで有難く頂戴いたしました。ショコラドリンク、¥400+税。浮遊感のある香ばしさとサラサラの舌触り、コクの高度な調和。

 山椒の香り、有馬、¥480+税。粘度の高い舌触りに、カカオの色気が立ち上がります。そこからの余韻に山椒が響く。ピリッとした辛みはありません。実に高雅な雰囲気です。
 そこから、さらに不思議な感覚を抱きました。トロリとした食感が錯覚させるのでしょうか、何故か白肝のムースとかフォワグラの風味を思い出します。妄想の類かもしれませんが、興味深い体験でした。 

 今日はハシゴするつもりだったから、一品だけの注文でしたが、この店こそ「勝手にフルコース」したい場所です。

本日のおやつ、その2

Pony Pony Hungry 06-7505-6915 月休

 ここもやっとこさ来ることができましたよ。買ったばかりの本も一緒に楽しも~と思ったのですが、後から来られた常連さんとの会話を優先。いいお蕎麦屋さんを教えてもらいました。

 イチジクと洋梨のタルト、¥350。未だかつて、これ程フワフワ感のあるタルトって体験した事ありません。サックリ感が無い訳じゃないけど、タンポポの綿毛が舞うような軽さが際立ちます。

 エスプレッソマシンが故障だそうで、この日はハンドドリップ、コーヒー¥380?たぶん、中煎りか浅煎りだと思いますが、随分と酸味が丸い。

 あ~ここでも「勝手にフルコース」してみたい。



本日のお土産


PARIS-h 06-6479-3577 日月休

 パリアッシュと読みます。以前、近くのイタリア料理店で常連さんに勧められたパン屋さんてココです。この日の夕食を買ってしまおうってことで。

 鞄のなかで変形してしまったので画像はナシ、ポークリエットと無塩バターのカスクート、¥360+税。随分と瑞々しいリエットが口中でバターと融合して、官能的に滑らかです。そこに得も言われぬ快感が現象します。その土台として、力強いバゲット生地があるのは言うまでもありません。

 画像の、クイニーアマン、¥320+税。パリッと感が少し失われた感じではありますが、バターとハモりながら豊かな風味の生地が歌っています。菓子パンらしく甘みもあるのですが、驚くべきはそこなんです。

 この完成度の高さを余すところなく味わうならば、持ち帰りではなく近くの公園などですぐ食べた方がいいな。

それにしても、今日は一日どこに行ってもハズレなし、断言。