2018年9月29日土曜日

平成30年9月のあれこれ

 いきなり注意書きです。しばしば、当ブログにおいて「イメージソング」や「テーマソング」など勝手に引き合いに出しております。「へぇ~どんな曲なんかな?」と軽い気持ちで検索される方はおられるのでしょうか。基本的に音楽は旋律志向なんですが、先月のアーチエネミーなど相当ヘヴィーな曲も含まれております。ですから、興味がおありなら音量は控え目の設定にしてから視聴して下さい。
 それでは、先ずは先月下旬のネタから行ってみよー。

menu chic、その1

Bistro Chichttps://www.facebook.com/bistroChic01/ 075-406-7402 不定休

 ドルチェパンダの店主からの推薦です。ビストロシックの登場により、大徳寺近辺は魅惑の食体験の地域として完成しました。狐菴から徒歩15秒です。menu chic、¥6,000+税。あ~またやってしもた、話に夢中で料理二品の写真を撮り忘れ。

 上)最初に提供されるのは、フランスパン、無花果のカンパーニュ。これ、ありそでなかった、白味噌と練りごまのペースト。塩気で食欲が刺激される。自分でも作ってみよかな、混ぜるだけなんですかね。

 下左)アミューズとして、何かのジャムのせ、パテドカンパーニュ。お菓子みたいな口当たりと味わいの、フォアグラのマカロン。甘くない、フレンチトースト。この盛り付けは箱庭?盆栽風?こんなん初めて。
 ついでに言えば、カウンターも全体的に自然を抽象したような感じです。現代的な枯山水でしょうか。

 下右)順番は前菜の後だったと思います、白桃の冷製スープ・フォアグラのムース添え。サラサラの舌触り。牛乳で延ばしてるんですかね?豆乳のような気もする。甘いわけではないので、フォワグラを加えて重層的な味わいを与えてくれます。

 前菜二皿は、いずれも撮影忘れ。先ずは、美山産天然鮎のテリーヌ・胡瓜とライムのソース。薄切りの胡瓜に包まれた鮎のテリーヌ。内臓も含まれていて濃縮感があるんですが、胡瓜とライムの爽やかさが全体を調和させています。

 続きまして、美山のジビエと岩手産ツキノワグマのパテ・アンクルート。生地の表面の呪術的な装飾と言うと極端ですけど、見た目はまさに古典料理です。が、ジビエの麗しい部分だけを抽出して、古典の皮を被った現代料理として結晶しています。つまり、未経験の人にとってのとっつきにくさやクセがなく、普遍的な美味しさを実現しているということです。
menu chic、メイン

 右)美山産鹿ロースのロティ・マデイラワインソース。

 わたくし、ジビエ経験値はそこそこ高いと自負しております。ですが、今回で新たなる次元を体験できたと感動です。

 肉るめく量の鹿です。食べ易い大きさに切り分けて、口に運ぶと、「柔らか~」と同時にほのかに筋繊維を感じます。強いて言えばシャリっとした歯触りが心地良い。ほぼ脂を感じないのですが、湧き出す鹿の旨みが圧倒的です。その風味は無骨さと優美さを兼ね備えています。意外と効いている塩の効果もあるかもしれません。

 ソース自体には強いコクや甘みは無くて、かなり控え目だと思います。鹿肉と合わせた時に本領発揮する仕上げなのです。シェフと話している時に、しばしば出てきたのが、「出汁で食べさせたい」という言葉でした。それがこのソースなのかもしれません。

 ジビエ料理とは、優れた猟師と探求心あふれるシェフの共作でもあります。

menu chic、デザート

 左)パッションフルーツのデセール・夏の終わり。

 狐菴のお客さん数名が、シックのデザートを随分高く評価していたので楽しみにしていました。マデラ酒とマスカルポーネのアイスを中心に、チョコやコーヒー、レモン、ココナッツなど多くの要素を重ねています。よくまとまるなぁ、と感心します。
 アシェットデセールのお店と同様の構築美に満ちた甘いもんです。

 最後はコーヒーと焼き菓子が二種類だったかな。追加で、一保堂の煎茶。合計、¥7,128。

 さて、食事の合間に、「そんな事あるんですか!」な話をたっぷり伺いました。このお店の野菜はご家族の自家菜園から供給されています。そこでの野菜の植え分け、配置によって、作物の出来具合、防虫効果、味の良し悪しが変わるそうです。農園は各種の野菜の寄せ集めではなく、各要素が相互に関係、連環しながら全体としての性格を形作る。これって、(たぶん、)ゲシュタルト心理学の考え方と通じるのではとビックリ。

 そして、グルメな猿の話。近所のトマトではなく、何故か美味しいと知っているそれを求めて、わざわざ遠いこちらの自家菜園まで取りにくるそうです。さらに、猿がトマトを日当たりの良い岩の上に置いて追熟させるそうです。これは人間の進化の原動力の一端を垣間見た気分でした。

 荒天をものともせず、来店した甲斐がありました。食欲も知的な好奇心も満たせて幸せです。



ここから九月のネタです。お馴染みネタと新ネタと。

灯台下暗し
グランヴァニーユ 075-241-7726 日休

 いつものお店が早仕舞いのため、「まいったな…そう言えば近所にパティスリーカフェがあったな」、と気が付いて訪れたのが前回のことでした。評判は聞いておりましたが、なかなか機会が…。
 左から、プラリネシュー、¥?濃厚でありながら後口の良さが秀逸です。ありそでなかったバジルが香る、ジェイド、¥?薬草系のリキュールとはチト違った、香りのキレが興味深い。半分食べ物な、桃のグラニータ、¥400?

 単に甘いもんが食べたかっただけでなく、読書のためにやって来ました。しかし、お菓子の惹きつけるチカラが強すぎて、本の内容が頭に入ってこない。「困ったもんですねぇ」
 後日、狐菴にて。わたくし、「この間、グランヴァニーユってとこ初めて行ったんですよ」狐菴の店主、「今頃ですか?」


別の日。久し振りに自転車で出掛けたら、太ももが痙攣しました。ちゃんと準備運動せな。

狐菴のおすすめ

ムジャラ 080-9161-1191 水日休

 狐菴の店主と常連さんが、「カレーは◯◯とムジャラでしょう」と話されていたので、興味を持ちました。
 大宮高辻西入ルに位置していてます。高辻通はわたくし好みのお店が集まるグルメストリートなんですが、そこにカレー屋さんが加わりました。

 豆とチキンを選択して、二種類あいがけカレープレート、¥1,200。サイケデリックな?雰囲気に包まれて、スパイスのきらめきと煮込み感のあるカレーを堪能です。それぞれのルーにキウイやレンズ豆、ヨーグルト、スパイス惣菜?などを絡めつつ、最終的には全部混ぜ。まとまりなさそうですが、何故か違和感が無い。
 ある意味、一通り楽しめるワンプレートランチです。お腹パンパンですが、重たくないのが素晴らしい。

 いずれ、もう一軒の◯◯の方にも行かないと。それはそうとして、お買い物してからお茶しましょ。

お茶とお買い物

gomacro Salon 075-257-5096 無休?

 左)金ごま油、¥1,620。ドレッシングや料理の仕上げに。桂の本店で購入した時もそうでしたが、おまけとしてごま塩を一袋貰えます。

 いつものデパ地下で、何故か金ごま油が売っていませんでした。「う~ん、どうしたものか」と思案していたら、山田製油のダイニングカフェの事を思い出しました。御池通り沿いです。
 平日の昼間でしたが、食事中のお客さんで賑わっています。一度、胡麻の料理を味わいにランチかお茶しに来よかな。

ボンボランテ 075-213-7555 日月休

 右上)バゲットは売切れだったので、塩味の食パン、¥410。オープンサンド用です。

 今月の上旬の事です。アイタルガボンでお茶する前に、「お腹空いたな~」 ということで、何年振りか思い出せない程の久し振りの来店となりました。メロンパンは即完食、バゲットを持ち帰り。やっぱりココのバゲットは美味しいなってことで再びやって参りました。以前ほど常に品薄状態ではないので、これからはちょくちょく買いに来たいな。

パティスリーエス 075-361-5521 水木休

 右下)今季初登場のモンブランと迷ったけれども、そろそろ今季最後かなの、桃のタルト、¥630+税。深煎りのコーヒー、¥550+税。こちらも高辻通沿いの好きなお店です。
 形と色合いが目を引きます。桃1/2(たぶん)がド~ンと乗っかっています。おそらく軽めのコンポートで、生の瑞々しさも兼ね備えています。当然、もう一つ注文しましたが、今後の特集で使うのでヒミツ。


さらに別の日。PCXで懲りずに、いつもの朽木村通い。

朽木村のお楽しみ、その1

パラディゾ 0740ー38-2053 月休

 前回の食後に、「今度来た時は、魚料理とピッツァにしよう」と思っておりましたが…。やっぱりジビエの誘惑に完敗です。ピッツァに魚が含まれてるから良しとしましょう。

 左)鯖の燻製のピッツァ、¥?画像からは分かりにくいのですが、銅鑼鉢のような形が珍しい。ローマ風の薄くてサクサクピッツァです。久し振りなんですが、サクサクピッツアもイイもんです。ナポリピッツアに比べて、どうしても生地の存在感は薄いのですが、乾いた歯触りがたまりません。
 で、この鯖の燻製が秀逸です。燻すことによって濃縮された味と燻香(≒薫香)でクラクラします。さらに、チーズと合わせる事によって、鮒寿司やへしこの風味を錯覚してしまいます。

 右)ウリ坊(子猪)のコンフィと鹿肉の燻製、¥3,500?お品書きには無かったのですが、お店の方のお勧めで。骨の周りのぷよっとした肉を手づかみでかぶりつきます。さすが、ウリ坊だけに柔らかい。そこから脂を伴わないすっきりとした旨みを楽しむ。今はウリ坊のカワイイさのことは忘れましょう。
 右端の茶色のが鹿肉の燻製です。水分が抜けきって、筋繊維そのものの歯触り。そこに鹿ならではの風味と旨みを帯びています。ジビエパラダイス堪能。そーいえば燻製とは元々、保存食でした。そこで余談ですが、災害からの避難中に鹿肉の燻製を食べたら、どんな気分なんでしょうか。

朽木村のお楽しみ、その2

道の駅くつき新本陣 火休

 パラディゾの鯖の燻製のおかげで、鮒寿司が意識上に浮上してきました。あたりの特産品が揃う道の駅なら、たぶん販売されているのではと思いまして。

 鮒寿司、¥1,500。発酵食品に特有の酸味と匂いが、当然あるのですが、個人的にはど~ってことありません。普段からチーズみたいな香りのへしこを食べてるんで。むしろ、食欲をそそられる芳香です。
 けっこう上等な煎茶でお茶漬けにしました。ですが、御飯の友って感じではありませんでした。出し茶漬けならよかったかな?やっぱり、日本酒のアテのほうが相応しいのでしょうか。たまに食べる分には非日常感があってイイですね。ま、そもそも高価なので、たまにしか買えませんがね。

京都に戻ってからの、お楽しみ

茶房一倫 075-761-5810 水休

 随分とご無沙汰になりました。左から、あんわらび餅、¥200?ぶどう大福、¥230?飲み物は、煎茶を選択、¥480?セット割引、-¥100。そして、撮影忘れの、クリームあんみつ、¥650。

 餅菓子ですが、あ~やっぱり洗練されてる。とろける感じがたまらん。特にぶどう大福、巨峰と白あんの甘酸っぱクリーミーに感動です。最後は、きなこのクリームあんみつで締めて勝手にフルコース。







さて、今月は食べ物ネタばっかりでしたが、来月はバイクネタを予告しておきます。六か月点検とあれやこれや。見積もりでは、40万円弱のお支払い、ひぇ~。