2018年8月26日日曜日

平成30年8月のあれこれ

 そこはかとなく涼をもたらすようなネタを選んでみましたが、どうでしょうか。京都編、その1。川端丸太町あたり。

新古典菓子

NINI ROOM 075-761-2556

 狐菴の店主からのご紹介です。「ニニルーム」というお宿の1Fが受付兼カフェになっていまして、避暑と読書を兼ねてゆっくりです。

 上)飲み物は、屋上で育てている自家製ハーブ使用のミントコーヒー、¥350。アテは、Take a nap CrackersのLara Clip、¥300。「なんスかそれ?」と問われるならば、柚子風味のおかきです。ジャンクな味わいになれた向きには物足りないかもしれません。しかし、味覚を集中させれば、もち米の豊かな味わい、柚子の透き通った香りに感嘆すること請け合いです。
 そして、ここに表現されているのは、伝統的なお菓子の再定義と意匠による文脈づくり、つまり包装表現があります。

 下)左から、Dani Clip、Amy Clip、Billy Clipです。各¥300。「は?」と困惑されたなら、左から山椒、えび塩、黒豆だし醬油にそれぞれ風味付けされています。
 鼻から火花が飛び散るくらい鮮烈な山椒の香り。もちょっと塩気が欲しいえび塩。分かりやすい美味しさの黒豆だし醬油。
 いずれの人物像もどこかしら物憂げですが、どのような意味があるのでしょうか。それと、クラフトビール。店で販売されているそれと合うということでしょうか。

 それにしても、このクリップは単に文房具としても新古典的な趣きがある。実用的には、食べ切れなかった場合に、湿気ないよう袋をキチンと閉じることができます。



 行き帰りの道中はともかく、清涼感あるんじゃない、奈良編。

ぶどう棚

香芝市のブドウ農園

 後述のお店に向かう途中、「あっ、こんなトコにブドウ農園がある!」、住宅地の真ん中なんですけども。特に屋号は掲示されいませんでした。「帰りに買お~っと」

 実家へのお土産として購入、たわわに実った巨峰が二房で、¥1,000。冷やしてから食べると、実に瑞々しく甘い。

 改めて眺めていると、この画像は心が和みます、何でかな?












パンとコーヒー、ニコイチ

panya junya 0745-78-6868 月火休

 昼御飯として、タンドリーチキンのタルティーヌ、¥220+税。カレーパン、¥160+税。やっぱ、出来立てサイコー。香辛料が効いていて大人向け。

 画像上は、キャラメルクリームサンド、¥160+税。これヒット、粘度が高くて、苦みもある濃厚キャラメルが生地の上でうねります。

 お店のFacebookを見ていると、「えっ、そうなん?」と訝しく思います。繁盛しているように見えますが。パンも生地自体が美味しいし、具材との組み合わせも洗練されているけど。

coco coffeehttps://www.instagram.com/cococoffee2/ 月火金休

 ピエ二・ブランの店主曰く、「地元のアイドル」に会うため香芝市までやって来ました。ま、三回目ですけど。

 画像上)パンとの相性がどうのこうのではなく、「あ“~暑い」のでお勧めのアイスコーヒー。エチオピア・ホワイトナイル・ナチュラル、¥500。おそらく浅煎りなので、果実味が立っていて喉越し爽快、ゴクゴク。

 画像下)「あ~気になる」、フィリピンのBean to Barブランド、テオ&フィロの70%ダーク、¥756?微細な粒子をギュッと固めたような舌触りでサラサラ感があります。想像していたよりも甘みがあって、おやつ感が高い。

こちらのコーヒーはチョコに合わせたお勧めで、ドミニカ・プリンセサ・ワイニー、¥500。一杯目と比べるとコクがあって、全ての要素が高水準で美味しさが分かりやすい。
お土産

 あいま合間にお話をうかがうのですが、よく勉強されてます。見習わないと。画像右は、前回の購入で気に入ったスモークチーズのオリーブオイル浸け、¥1,080だったかな。薫香のご馳走効果は目を見張るものがある。 

さてさて、最後にいつもの妄想コーナー。こちらの店主のイメージソングは、ソルヴァイ「marie」です。まさに、「…You’re a shiny pearl」です。前回の来店時、お母さんと一緒に来ていた中学生の女の子が、店主を評して「カワイイ」を連発していました。今日はさらに女子高生の常連も来てました。ちなみに、天使の...じゃなかった、店主のお名前は「マリー」さんではありません。
 人々の癒しという意味では、エアロスミスの「angel」もいいな。真面目に生きていれば、人生は楽ではない。疲れることもありますから、そんな時に必要なのはこんな場所。




 暇つぶしにど~でもいい話し。何かのはずみで「悪党度診断」、だったかな?そんな名前のサイトに行きつきました。読んで字の如くの、話のネタを提供するだけの他愛の無いものです。
 で、診断したい名称の記入欄に、何故かわたくしのスタンド名(妄想)の「メランコリックサファイア」が既に入力されていました。ふ~んと言いながら診断してみると、悪党度120%、伝説レベルだそうです。ちょっと笑ってしまいました。
 さらに、自分の名前で診断してみたところ、再び伝説レベルの120%でした。「へ~、そんな才能があるとは知らんかった」例えるならば、「ザ・ワールド」のスタンドを操るディオみたいなもんでしょうか。

 それで思い出した。ディオの言葉で印象的な、忘れられない一言があります。ジョジョの奇妙な冒険・第一部のある場面です。読んだのは随分前の事なので、話の筋に齟齬があるかもしれません。
 ジョナサン・ジョースターと吸血鬼と化したディオ・ブランドーの対決でのやりとりです。ジョジョ、「今まで何人の人間を殺したんだ?」 ディオ、「お前は今までに食べたパンの枚数を覚えているのか?」
 
 残忍な機知に富んだ、何気ないひと言のようですが、これは深い。ジョジョが代表するフツーの人間にとっては、ディオは紛れもない連続殺人鬼です。しかし、吸血鬼となって人間ではなくなったディオにとって、殺人とは人間が他の生き物の生命を糧としているのと同様のことなのです。物語の中では、野心家の成れの果て、もしくはサイコパスを表現しているだけなのかもしれません。
 しかし、形式的に考えを巡らせると、問いが沸き起こります。倫理とは所詮、人間だけに都合の良い考え方なのでは?他の生物にとって、悪とは人間のことなのでは?

 こんな事を考えると疲れます。よって、アーチ・エネミーの3rd「Burning Bridges」で気分転換、もしくは精神の暗黒面を開放しましょう。


 意地でも涼しくなります、京都編、その2。太秦あたり。

昼御飯

とりそば ささ 075-862-8227 月休

 後述のお店に行く前に、「何処か(昼御飯に)イイとこないかな?」とグーグルマップをウロチョロしていたら見つけました。「ココ、めっちゃ気になる」
 
 とりそば、¥750。透き通ったコクが体内にすべり落ちていきます。たぶん、生姜のしぼり汁が加えてあるのでは?重さは無いのに、確固たる存在感。コシのある麺もモロ好み。
 先月、このようなラーメンを勝手に出汁系と定義しておりましたが、すまし(汁)系に変更します。スープの材料に着目するのではなくて、味覚的かつ視覚的な定義です。

 「えぇトコみつけた」、住宅地のど真ん中、まさに隠れたラーメン店です。いや、お品書きを見ていると、鶏料理店と言った方が相応しいかもしれません。

喫茶の時間

茶菓えん寿 075-432-7564 水休

 驚きの水出し煎茶、黄金みどり。茶園の写真を拝見したのですが、菜の花畑のような輝く黄色の茶葉なんです。
 そんな茶葉からあふれてくるくるのは、慈しみの雫を集めたような…、何て表現していいのか分からない。まさに、「More than words」(エクストリーム)です。
 合わせるのは、葛のお菓子で、銘は清流。スベスベとした舌触りと柔らかな味で、暑さを忘れさせて。セットで、¥800+税。

 右下)お代わりで、たぶん代表銘菓、北の雫、¥660+税。北海道ではお馴染みの果物、ハスカップの寒天?菓子です。
 洋菓子に似た雰囲気の甘酸っぱい、夏には最適の水菓子です。わたくし、「44マグナム(の弾頭)みたいな形やな」、たまたま型がそんな形だっただけとのことです。

 左下)お盆につき実家へのお土産、本わらび餅、¥500+税。「作り置きはしたくない」との事で、注文を受けてから、わざわざ練り上げてくれます。この繊細な口解けを堪能するのなら、黒蜜もきな粉(それぞれ別添え)も邪魔になると言いたいほど。

 このお店のおかげで、お茶について学んでみたくなりました。後日、店主お勧めの、業界ではみんな読んでいるという本を、手に入れました。

 色彩にて涼しく感じる気がする、京都編、その3。

白夜の喫茶

Walden woods kyoto 不定休

 今更な感じではありますが、ちょくちょく立ち寄っています。座り心地が特別に良いわけではありませんが、何故か読書がはかどる場所なので。 

 基本的にココは浅煎りなのです、コロンビア、¥500。酸味のあるコーヒーって、読書に向いているのかな?確証はありませんが。好ましきアテ、スパイス・チョコレートケーキ、¥300。

 一時期のフィーバーが収まってきたようなので、少なくとも平日は程良い賑わいです。それに、いつのまにか22時までの営業になっていて有難い。

 帰り際に店長さんが、「行ってらっしゃい」と言われました。別のお客さんには、「素敵な夜を」とご挨拶。「いや、家に帰るだけなんですけど」などと答えるのは無粋なんでしょうね。