2018年4月20日金曜日

平成30年4月のあれこれ

 Google+にて、「何とかならんかな」とぼやいておりましたが、何とかなりました。睡眠不足を乗り越えて、さらに山と琵琶湖を横切って守山市に到達。

ピアノホール
STIMMER SAAL(スティマーザール)

 ピアノ調律師による、ピアノを弾くこと、聞くことを追求する場所。そんな稀有な空間で開催されているのは陶芸家の個展です。信楽のトラサルが手掛けているのですが、店舗同様さすがの空間づくり、磁器のための舞台です。

トラサルhttps://www.instagram.com/torasaru_official/ 0748ー83-1186 水休

 濱中史郎 展「THE ALTER」4月7日~15日

 月明りを思わせる照明の中に浮かび上がる作品群。BGMとしてのバッハのシャコンヌと共鳴する冴え冴えとした磁器の佇まい。
 コーヒーにポツリと落ちたミルクみたいに白い作品が数点並んでいます。でも、多くは金属的な風合いや錆が意匠として定着したような風合いです。錆は寂びになる。教養が無いので何となくですが、そんなふうに伝統的な美意識をも内包してると思える。

 皿、花器、カップ、茶器、骨壺!?など、これだけの数が並ぶと壮観です。いつか大人買いしてみたいなぁ。

器の使用例

 で、購入したモノは、リム?皿・レオパード、¥9,000×2+税。鋭利な形状に寂びた風情。あと二、三枚欲しかったんだけど。
 勇猛な騎馬民族の王、もしくはドラキュラ伯爵がワインでも飲みそうな、ステムグラス、¥9,000+税。幾ばくかの狂気を秘めた気品を漂わせる。

お菓子工房SAMPO 075-241-3673 不定休

 上から右回りで、ミルリトン・ド・ルーアン。リンツァートルテ。ファーブルトン。合計、¥830。色々なお菓子をちょこちょこつまみたい時には、このお店が最良の選択です。大好きなパン屋とはまた違う趣きで、小麦粉とバターの香りを楽しむ。

 菓子皿として購入したわけではありませんが、焼き菓子を乗っけてみる。見た感じは悪くない。この形状ですから、ヨーロッパの伝統菓子にも呼応します。


焼き菓子工房コレットhttps://twitter.com/colettekyoto 

 グリーンアイズのカレンダーにコレット移転のお知らせがありました。直接うかがったところ、下鴨での営業は4/16まで。千本寺之内東入ルの新店舗で5/10頃には再開されるとのこと。喫茶も継続されるそうで何よりです。バイクも駐輪できたらうれしいな。

 金柑とクルミ、栗のタルト、¥550?栗はどこにあるのかな?と思ったら、内部でこしあんみたいなペースト状となって薄く層になっていました。あるのとないのでは大違いの隠し味かな?名称からするとこっくりした味わいを想像しますが、軽やかさは失われません。

 グラニースミスのタルト、¥540?リンゴの果汁が生地に浸透して得も言われぬ味わいが現出しています。甘酸っぱいという表現では物足りない。
 火を扱う技術と感性で素材を変化させて、そのままを超えて創造に至る。あ~これって陶磁器にもあてはまる。合計、¥1,090。

 器の円形にタルトの三角形が映えます。簡潔な形状の重なりが幾何学的でもあり美しい。

アラカルト
蔓ききょう 077-545-7837 不定休

 せっかく琵琶湖の東側まで来たんだから、特別なトコで夕食にしよ。それなら選択肢は唯一にして最良のトコ。守山市から南下して瀬田川のほとり、瀬田の唐橋たもとへ。

 現在、夜はアラカルトのみになっているようです。左上から、野菜盛りが定番なんですかね、突出し、¥500?+税。
 画像からは見切れていますが、白ワインの葡萄ジュース、¥600+税。口にした刹那、貴腐ワインに似たハチミツ感が漂い、濃縮された葡萄の甘み。故に飲み物として美味しいけど、料理には合わせにくい。

 前菜として、熊本直送の馬刺し、¥2,000+税。基本的に馬肉はあっさりしたものなんですかね。しかし、短冊状の白いやつは脂身ですが、これと肉を合わせると急に風味が増してくるから不思議です。

 数年来、琵琶湖のうなぎ漁師にお願いしていたナマズがやっと本日届いたそうです。わたくし、ツイてるなぁ。主菜として炭火焼きの、琵琶湖産ナマズ、¥3,500+税。
 未体験の食材ですから、「どんな味なんやろ?」 噛み締めた瞬間は、脂がのっていたのでウナギを連想しました。そこから食べ進めると上質な白身魚のごとし。アマダイやノドグロの旨みがジュワっと溢れるものとするならば、ナマズのそれは霧のように口中に満ちる。それに肉厚の身には泥臭さなど皆無です。ナマズの姿からの想像を裏切る、味覚的な眉目秀麗。合わせるのは塩やワサビ醤油もいいけれど、花山椒が煌びやかさを添えます。

 ちょっとグロいかなと思って掲載しませんでしたが、捌かれた後のナマズの姿をど~しても見たい方はGoogle+https://plus.google.com/u/0/か女将さんのブログでご覧ください。漁師さん曰く、(アラからは)イイ出汁が出るそうです。ナマズの子(卵)も美味しいそうです。

 シメは淡海地鶏茶漬け、¥1,000+税。鶏白湯のようなトロトロではなく、味に透明感のある鶏出汁がご馳走感ありつつお腹に優しい。琵琶湖の鮎、ワカサギなどの話をうかがって、「ホント滋賀って食材が豊かですね」合計、¥8,208。

ブルーチーズ

フロマージュ・ドゥ・ミテス 075-708-2270 月休・火不定休

 前回食べてみて気に入ったので再び、モンスのブルーデコース。青かびのピリピリとした刺激は僅かで、その代りに旨みの分厚いこと。だから、パンに塗るのは少量でイイんです。美味しくて経済的。

 塩気のあるハード系をお願いしたら、イタリアのブラ・ドゥーロ・ストラウェッキオ。画像は省略、後述の調理例をご覧ください。 

 どちらもだいたい100gで合計、¥2,306。ちなみに、この器も濱中史郎です。高台に高さがあるので、うやうやしくチーズを捧げ持っているように見える。







器の使用例、その2

 調理例。ロジャヴェルデの水菜と甘いプチトマト。ファーマーズの西洋ニンジンをラぺにしたもの。いずれも無農薬有機栽培。

 フラミンゴの塩、ホワイトペッパー、クミン風味のオリーブオイルで和えて、最後にブラ・ドゥーロ・ストラウェッキオを削りかける。

 正直言って野菜と調味料で味は完成していますが、より豪華にしたい場合に使用です。チーズの風味はしっかりあるのに野菜を邪魔しないのが使いやすくもある。これくらいの量だと塩気は気にならない。

 器と料理の相性、見た目的にはまぁまぁかな。